天日干し

とある会社員の観たもの・読んだもの日記。ネタバレには細心の注意を払っておりますので、気軽にどうぞ。

【本】爽快な読み心地。『風が強く吹いている』(三浦しをん)

箱根駅伝”に挑む、一癖も二癖もある大学生たちの物語。 

映画化もアニメ化もされ、期待大で読みはじめましたが、駅伝ランナーが目の前を駆け抜けていくような、爽快な読み心地でした。

箱根駅伝自体、観たことがある人が多いと思います。出身大学が出ているわけではないのに、一度観出すと、結局ゴールまで観てしまうことも多いですよね。この本では、チーム結成から日々の練習、そして、その成長過程を追うことが出来るため、まるでOBのような・チームメイトのような・同級生のような感覚で、読み進めることが出来ます。

特に、後半のレースシーンは、一気読みです。手に汗握るレース展開。襷がつながるごとに、それぞれの思いもつながっていく様を、個性豊かな各メンバーの視点を通して、描かれており、本当の箱根駅伝では感じられないような感覚でした。

駅伝がテーマであり、避けている方もいるかもしれませんが、”走る”描写は、良いアクセントになり、スピード感のある青春小説となっています。